プロフィール
渡邊淳司 watanabe junji
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
人間情報研究部 上席特別研究員
E-mail: junji.watanabe [at] ntt.com
※メールアドレスの [at] を@(アットマーク)に置き換えてご利用ください。
専⾨領域
ソーシャルウェルビーイング論個人それぞれのウェルビーイングとチーム全体のウェルビーイングをどのように捉え、充足していくのかを探求する領域。
ポジティブコンピューティング
人の心理的ウェルビーイングと人間の潜在力を高めるテクノロジーの設計・開発を探求する心理学とHCIの融合領域。
触覚情報学
触れる感覚の特性に基づき、人と人をつなげる触覚コミュニケーションの原理の探求やそのためのテクノロジーを研究する領域。
スポーツの身体的翻訳
スポーツの動きの本質を別の動きに変換(“翻訳”)し、手軽にスポーツを体験したり、目の見えない人と一緒にスポーツ観戦を楽しむ方法論。
これまでの経歴
およそ二十年前、私は大学院でバーチャルリアリティを研究する研究室に所属しました。そこでは主に二つの回路について学びました。一つは機械の回路。電気を流す物理的な回路のことです。正直、この分野はあまり得意ではありませんでした。もう一つは人間の回路です。人間の感覚や心の仕組みのことで、人はどのように世界を感じているのか、どのように心が生まれるのか。私は、心という見えない仕組みにとても惹かれました。そして、触覚。触覚は振動や温度など物理的なものですが、同時に心と強くつながっています。まさに心へ触れるための入り口であり、その研究を通じて心に迫ろうと思いました。それが、私の中で触覚とウェルビーイングが結びついている理由です。そしてもう一つ、私の研究活動において、多様なものを結び付けて価値を見出し、自分事として伝えていく活動がとても重要なものとして存在します。つまり、何かがわかったり、作れたりしても、それが様々な人やものとのつながりの中で、どのように心や社会を豊かにできるのか、それが大事だと思っています。ここで紹介するプロジェクトが、まるで星座をつくるように、人と人を結びつけ新しい物語を生み出し、その人々がいきいきと生きること(ウェルビーイング)につながれば望外の喜びです。
活動履歴
- 2021年6月 小学校にてワークショップ 「「わたしたちのウェルビーイング」な休日プラン」を実施。
- 2021年1月より 千葉県のリモート版フェンシング学校訪問にて「アルファベットフェンシング」を実施。
- 2020年12月より 渋谷区の遠隔フェンシング学校イベントにて「アルファベットフェンシング」を実施。
- 2020年10月より 与党のウェルビーイングに関する特命委員会にて話題提供・オブザーバ
- 2020年9月 第73回全日本フェンシング選手権大会決勝戦「NTT西日本 presents 女子エペ決勝」にて「リモートハイタッチ」「ハートビートエクスペリエンス」を実施
- 2020年8月より 横浜市の小学校にて「触れてつながるスポーツラボ」を実施。
メディア出演歴
代表的登壇等
- 2021年3月 『WIRED』「余白」と「佇まい」をもつテクノロジーへ:時間・感覚・創造性の伝承から考える「フードイノヴェイションの未来像」登壇
- 2020年11月 Innovative City Forum Art and Science 分科会「人間と非人間の共生(Symbionts)~わかりあう:共感~」登壇
- 2020年2月 IoTとFabと福祉 国際シンポジウム「IoT, Fab, and Community Well-being」登壇
- 2019年5月 日本科学未来館3階常設展「ビジョナリーラボ」内「Step2 コミュニケーションをさぐる」コーナー監修
- 2018年12月 「感性 SENSITIVITY 「感じる」は言葉を超えられるのか?」THE NEXT 100 THINK HUMAN EXHIBITION」登壇
- 2017年2月 HAPTIC DESIGN AWARD審査員
- 2016年12月 TED×UTokyo Salon 登壇
著書
わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術
監修/編著:渡邊淳司、ドミニク・チェン
編著:安藤英由樹、坂倉杏介、村⽥藍⼦
出版:ビー・エヌ・エヌ新社
発売:2020.03